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zoom RSS 男と女(un homme et une femme)

<<   作成日時 : 2006/06/23 14:20  

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 2006年5月30日にNHK BS2で放映された『男と女』をご覧になった『余丁町散人(橋本尚幸)の隠居小屋』の方が、カットバージョンだったと書かれた記事『衛星映画「男と女」……編集に激しく不同意!』を読み、録画してあったBS2版と日本盤DVD、さらにフランス盤DVDを見比べてカットされていたかどうかを確かめてみた。先に結論を書くが、BS2バージョンとDVDバージョンはまったく同じカット数シーン数であり、少なくともNHKによるカットという散人氏の主張が濡れ衣であることは確認された。ただ、古い映画の場合(に限らないけど)、公開当時と現在のバージョンが異なっているという例は多数あり、『男と女』にその可能性がないとはいえないが、散人氏が欠落していると指摘された3点については、

 1)レストランの中で「トマトはいらない」と子供がいう場面があり、食べていなくても不自然ではない。そもそもそんなシーンの記憶が私にはない。もちろん私の記憶違いという可能性も否定できないが。

 2)そんなシーンがあったような気もするのだが確信が持てない。雪が積もっているのはモンテカルロラリーの部分だけだったように思う。

 3)これはBS2版にもあった。よそ見でもして見落とされたのであろう。

 というわけで、現時点では、散人氏の記憶違いなのではないかと結論する。



 さて、以上の調査の中で、ちょっと面白いことが判明したのでついでに報告しておく。

 これも結論から先に書くと、BS2放映バージョンとDVDバージョンは、同じものだが別のものであった。まずオープニングのタイトルシーンを見てもらおう。右がBS2バージョンで、左がDVDバージョンである。

画像


 このように、BS2版は英語表記になっている。クレジットもすべて英語だ。おそらくアメリカのテレビ用に作られたバージョンなのだろう。クレジットの入るタイミングもDVDとは微妙に異なっているが、これはまあたいした違いではない。大きく異なるのはモノクロシーンの色調である。

画像


 『男と女』はカラーとモノクロのシーンが混在する作品だが、DVD版は上図のようにシークエンスによって青みがかっていたり、赤みや、緑がかっていたりする。これに対してBS2バージョンは全シークエンス均一で、そういった色は乗っていない。カラーシーンも DVDバージョンは補正により鮮やかな色合いになっているが、全体に色調は BS2バージョンの方が最初の劇場公開版に近いのではないかと思う。双葉十三郎の『ぼくの採点評』によれば、

 モノクロームとセピア調カラーとを巧みに使いわけた美しいムードの映像

とあり、私もDVDバージョンほど鮮やかなカラーではなかったように記憶している。もっともこれは、どのようなプリントが配給されていたかによって大きく異なるので、あてにはならない。昔は輸入ポジからインターネガを起こし、日本でプリントを焼くことがよくあった。その結果、色調がオリジナルから激しく劣化したものだ。さらに付け加えれば、偉そうにご高説をたれてるおまえはどんなご立派なモニタで観てものをいってるんだ、キャリブレーションは正確なんだろうなボケ、という問題もあるが、そこらは突っ込まないでください。とほ。



 さて、次の相違点だが、BS2バージョンとDVDバージョンでまったく異なる点が一つある。それは63分10秒あたりに出てくる、モノクロシーンの中の次のショットだ。

画像


 ご覧の通りDVDバージョンはカラーになっている。両バージョンとも他のモノクロシークエンスにはこのようなカラーのショットはなく、これだけが例外。劇場で観たものにこういうショットがあったという記憶はないのだが、昔のこと過ぎて定かではない。



 最後にいつものアスペクト比問題。BS2バージョンと日本盤DVDでは、DVDの方が若干天地が広く、さらにそれよりフランス盤DVDの方が天地が若干広いという結果だった。3バージョンとも基本的にアメリカンビスタサイズだが、1966年のフランス映画がアメリカンビスタというのもちょっと変な気がする。本当はいわゆるヨーロピアンビスタだったんじゃないかと思うのだが、こちらも記憶があやふやではっきりしない。どっちにしてもオリジナルネガはスタンダードだろうと思いますけどね。



 補遺として書いておくが、フランス盤ならオリジナルに近いだろうと思ってわざわざ取り寄せてみたのだが、発売元が日米と同じワーナーでガックリ。さらにランニングタイムが99分と、日米盤より4分程度短い、いわゆる早回し版になっている。PALからNTSCに変換した場合ならわかるが、フランス盤はSECAMのはずだから、NTSCからの変換でこうなったんでしょうか? それともPALからSECAMでも同じことになるんだろうか。アスペクトが微妙に異なる以上、マスターも異なるとみるべきだろうから、後者かな?ただし、画面のゴミなどから判断して、大元のマスター(ネガ)は 3つとも同じものだと思われる。

 なお、この記事に使ったキャプチャ画像はPowerDVDで取ったものだが、オリジナルサイズでキャプチャするモードで、日本盤は960x536、フランス盤は1024x576でキャプチャされたこともついでに報告しておく。

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